埼玉県新座市にある平林寺の境内林(雑木林)は、国の天然記念物に指定されてから45年余りが経過し、生活様式の変化等による雑木林の放置などにより林床植生の貧化による景観の変化が進行していました。そのため、かつての武蔵野の雑木林の景観を取り戻すべく、平成26年度からは広大な雑木林全体の伐採を区画割りし、15年間で一巡させる計画で境内林の再生に着手されています。
平成27・28・29年度の境内林再生事業は、当法人がその作業を担わせていただきました。また、伐採作業後の林内に、コナラやクヌギの幼木(前年度の伐採場所で発芽した苗木)を今年度の伐採場所へ移植する作業をボランティア活動として行わせていただきました。今後は、幼木の成長の妨げとなる雑草の除去(下刈り作業)を夏~秋にかけてお手伝いさせていただき、首都近郊随一の規模を誇る「武蔵野の森」再生のスタートに微力ながらも貢献させていただく所存です。
以下では、今年度の作業内容を紹介させて頂き、境内林が再生する様子を今後も掲載する予定でおります。
①長年放置され荒れた林内の様子
②鳥のフンを介してシュロの木も樹勢しています
③クマ笹も繁茂しています
④笹を刈ると地表に光が差し込むようになりました
⑤伐採作業が始まりました
⑥伐採した木を造材するために幹の長さを揃えて切ります
⑦造材した幹(材)と枝葉にそれぞれ分けて集材していきます
⑧集積した材を搬出します
⑨積み込まれた材は、大鋸屑加工場へと運ばれ、キノコ等の菌床として再利用されます
➉枝葉は、粉砕機(チッパシュレッダー)でチップ状に細かく粉砕することで堆肥になります
作業完了です!! 生まれ変わった林内が、今日から再生への道を歩みはじめます
「植付作業」平成28年3月31日
NPOの会員が集まって、実生で育った幼木300本を伐採場所へ移植する作業を行いました。
早く根付いて元気に育ってほしいと願うばかり。。。
「植付作業後の幼木の様子」平成28年4月20日
移植した幼木の大半がしっかりと根付いて、元気よく芽吹いていました!!
「実生苗の成長の様子」平成28年6月30日
種から発芽したたくさんのクヌギやコナラの成長を確認できます
「下刈作業の様子」
クヌギやコナラの幼木も雑草に覆われてしまい、絡まる蔓に成長を妨げられしまうので、NPOの会員で下刈作業を行いました。
《下刈前の様子》
《作業中の様子》
《作業完了です》
下刈作業中にステキな発見!!
長い間、土の中で眠っていたのでしょうか。林内に光が差し込んだことにより、眠っていた球根が目を覚ましたようです。山ユリが大輪の花を咲かせました。